②将来の備えは大切|他人事ではない老後破産のリスク

あなたは、「老後破産」という言葉を聞いたことはありますか?

老後破産の他にも「老後破綻」「下流老人(かりゅうろうじん)」などという似たような意味合いを持つ言葉が存在します。

どの言葉も、将来なりたくないと感じるような言葉であり、万が一自分がそうなってしまったらどうしようと、不安な感情を抱える人も少なくないでしょう。

今現在、仕事をしていて「収入が安定しているから大丈夫であろう」と思っている人でも、結果的に「老後破産」をしてしまう可能性は十分にあります。

では、将来的に「老後破産」をしないようにするにはどうするべきなのか、また、老後破産してしまう人、しない人の特徴は何であるのか、今からできる対策は存在するのかどうかについて解説していきます。

老後破産とは

まずは老後破産とは、どんな意味を持つ言葉であるのかを正しく理解しましょう。

老後破産とは、1人で生活をしている高齢者(老人)が、資金不足により破産している状態のまま生活を送らなければいけないような状態のことを意味します。

老後破産してしまう高齢者は、年々増加し続けており、2014年の時点では、約200万人の高齢者が老後破産のような状態で老後の生活を送っています。

この200万人という数字は、同年の1人で生活をしている高齢者の人数は約600万人いる中で、約半分の人数である約300万人が資産不足の状態で生活をしており、ここから生活保護を受けている人の数を引いた結果、高齢者の中の約3分の1の約200万人というのが現状です。

約200万人の老後破産の状態になってしまった高齢者の多くが、生活資金の頼りは年金のみという人がほとんどです。

老後破産となってしまった人でも、かつては企業で長年働いており、そこからの貯蓄や退職金などを得ており、老後のための貯蓄が十分にあると思っていた人がほとんどなのです。

しかし、現実は老後に必要とされる金額は思ったよりも多くなることがほとんどで、老後に切っても切り離せないのが自身の医療費、また、子どもがいる家庭であり、子どもが学生であったり、仕事をしていなかった場合に子どもの面倒を見るための資金が必要となってしまいます。

このようなことから、老後に向けて十分なたくわえを持っているつもりでも、思わぬ出費により老後破産してしまう可能性が高くなるのです。

老後の生活は赤字になりやすい

「老後破産」が起こりやすいのには、はっきりとした理由が存在します。

それは、若い頃に企業に勤めている人の場合、現役時代の毎月の給料や年に数回訪れるボーナスから、日々の生活費などを支払います。

生活費を支払った後に、残るお金を貯金に充てるのがほとんどです。

その結果、収入の範囲内で支出をしようとするため、収入を支出が上回ることがほとんどなくなるのです。

老後に仕事を辞めた後は、年金が主な収入となります。

基本的に、現役の頃の収入を年金支給額が上回ることはないため、それまでと同じ生活を続けていくと、生活費が減らないまま、収入だけが低くなってしまうのです。

つまり、支出が収入を上回る状況ができあがってしまいます。

実際に、とある高齢者の方の収入と支出のデータをまとめてみました。

毎月、大きく赤字になっていることが分かります。

この赤字を埋めるために、今までコツコツ貯金していたものを切り崩していくのです。

この支出の他にも、生活費以外の支出が必要になるときがあります。

例えば、旅行、車や住居のメンテナンスなど、生活費以外にまとまったお金が必要になり、さらに貯蓄を減らしていきます。

このような状態を繰り返し、貯蓄が尽きた状態が「老後破産」です。

実際は、定年を迎えた後も、老後資金が足りずにパート、アルバイトなどで働いたり、節約をするなどして、老後破産にならないように対策をしている方が多いのが現状です。

老後破産に将来ならないためには、年金以外の収入や資産を今から準備しておく必要があります。

老後に必要な資金がどの程度のものなのかは、人によって変わってきます。

先ほどのデータにまとめた人を例に出し、65歳から95歳までの30年間の間に毎月の7.5万円の赤字を補填するには、7.5万円×12カ月×30年=2,700万円必要になります。

生活費以外にも、支出が増える可能性を考慮して3,000万円近くの資金の余裕はあった方がいいでしょう。

3,000万円という数字を見ると、その金額を貯められる気がしないと思う人が多いことでしょう。

しかし、若い頃にこのことに気付き、長い時間をかけてコツコツ準備をしていくことで、貯めることは可能になってきます。

老後破産する人しない人

では次に、老後破産をする人としない人の特徴について考えていきましょう。

老後破産する人の特徴

まずは、老後破産をする人の特徴をご紹介します。

  • 教育費にお金をかけてしまう
  • 浪費家
  • 子どもが自立していない
  • 貯蓄が少ない
  • ローン関係の負担額が大きい
  • 夫婦仲が円満でない

・教育費にお金をかけてしまう

「子どもには好きなことをさせてあげたい」という子どもへの愛情から、教育費にお金をかけすぎてしまう場合があります。

塾や習い事、または進学先を私立の学校などを選んだ場合はさらにお金がかかります。

事前に教育方針を夫婦で話し合い、教育費にかけていい金額を予め設定した上で、その範囲内で子どもの教育をしていくと良いでしょう。

・浪費家

浪費家は、後先考えずにお金を使ってしまう人のことを表します。

特徴的なのは、実際はたいして必要のないものでも、その時の感情などで買い物をしてしまい、後に必要なくなるということを繰り返す人です。

他にも、比較的金額の高いコンビニばかりで買い物をする、外食で比較的高いものを食べるなど、無意識にお金を使う癖のある人は気を付けるべきでしょう。

・子どもが自立していない

子どもが自立せずに、仕事もしていない状態ですと、生活費を全て負担する必要がでてきます。

その期間が長ければ長いほど負担は増え、貯蓄ができない状態を作ってしまいます。

・貯蓄が少ない

シンプルに貯蓄が少ない、もしくは全くないという状態の人です。

ある程度高齢者に近づいてから、この状態はなかなか厳しいものがあります。

・ローン関係の負担額が大きい

住居や車などのローン関係の負担額が毎月多い、もしくは定年後も支払い期間が続く場合に、老後破産しやすい状態が生まれます。

可能であるならば、定年を迎える前に完済するか、負担額が減るように対策をすると良いでしょう。

・夫婦仲が円満でない

夫婦仲が円満でないとなぜ老後破産がしやすいのかというと、円満ではないということは、お互いがどこにどのくらいお金を使っているのかが分からない、またお互いの貯蓄がどの程度あるのかを把握していないという状態が生まれやすいのです。

老後になってから、お互い貯蓄がないことに気付き、老後破産に繋がるケースも少なくありません。

夫婦仲はもちろん良い方がいいので、現状円満でない場合は、早めの修復が必要になってくるかもしれません。

老後破産しない人の特徴

つぎに、老後破産をしない人の特徴をご紹介します。

  • 節約ができる
  • 健康である
  • ローン関係を完済、または負担が少ない
  • 老後の収入源を複数持っている
  • 若いころから資産形成などで貯蓄を増やしていた

・節約ができる

日々の生活の中で、限りなく支出を抑えることのできる節約家の人は、老後破産しにくいと言えます。

・健康である

健康であればあるほど、医療費にお金がかかる頻度が減ります。

そのため、生活費以上の支出をある程度抑えることができるため、老後破産しにくくなります。

・ローン関係を完済、または負担が少ない

老後にローンの負担がない、もしくはあっても小額である人は、毎月の支出の額を抑えることができるので、これも老後破産をしにくくします。

・老後の収入減を複数持っている

老後になっても、マンションや駐車場など、毎月年金以外での権利収入などの収入減を持っている人は、収入が支出を上回る状態を作ることができるため、老後破産の可能性は限りなく低くなります。

・若いころから資産形成などで貯蓄を増やしていた

若いころから老後破産の対策として、資産形成に力を入れていた人は、貯蓄や継続した収入を維持することができるので、老後破産はほぼしないでしょう。

老後破産しないためにいまからできること

老後破産をする人たしない人の特徴を理解した上で、今から準備できることはどんなことがあるのかをご紹介します。

家計の見直しをしましょう

シンプルに毎月の支出を見直すということです。

節約をするということですが、実際に必要な金額よりも多く使ってしまっている事柄がきっとあるはずです。

そこを家計簿などを駆使し、見直してみましょう。

それをすることで、毎月の貯蓄額が増え、老後が楽になります。

資産形成や資産運用を視野に入れる

資産形成は若いころから時間をかけて取り組むことで、貯蓄額が大きく変わります。

リスクが比較的低く、金利が低くとも、時間をある程度かけることで、収入額を増やすことができます。

資産形成にはどんなものがあるのかは、他の記事でもご紹介していますので、気になる方は見ていただければと思います。

体調管理や働く期間の延長など

健康な人は老後破産がしにくいと手前でお話しましたが、体調管理を日々意識することで、健康を保つことができます。

結果的に、老後に医療費の削減ができるようになります。

また、働く期間をできる限り伸ばすことで、生涯収入額を少しでも上げることも対策の1つと言えます。

重要なのは老後のための資金作り

予想以上に老後にお金がかかることが理解できたかと思います。

その老後に苦しい生活を送ることを誰も望まないことでしょう。

そのために、今から準備ができることを1つでも取り入れていき、老後のための資金作りをしていくと良いでしょう。

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