⑦金融リテラシーの低下|日本人が資産形成に疎い理由

あなたは、金融リテラシーという言葉をご存知でしょうか?

わたしたちは、日々の中で常にお金が関わる生活をしています。

「働いて給料を受け取る」「商品やサービスそ購入してお金を支払う」「お金を貯める」「お金を投資する」「お金を借りる」など何かと身の回りにお金が関わって生活を送っています。

このお金やお金の流れなどに関する知識や理解、判断力が養われているのかどうかで、「金融リテラシーが低い、高い」と言われるようになります。

日本人のサラリーマンは、金融リテラシーが低いと言われていますがそれはなぜなのでしょうか。

たしかに、学校に通っている間に、お金についての勉強を教わることはほとんどありません。

大学に進学するときに、経済学などのような学問を専攻していれば、ある程度は知識を身に付けることはできるかもしれません。

そこで本記事では、金融リテラシーとはなにかを解説すると共に、必要だと言われる3つの理由などについて考えていきます。

金融リテラシーとは

まずは、金融リテラシーとはどんな意味の言葉であるのかについて解説します。

金融リテラシーとは、金融商品やサービスを選ぶ判断力、生活設計などを正確にできるための、必要最低限、身につけるべきお金や経済の流れ、金融商品についての知識と判断力のことです。

このような能力のことを「生活スキル」と呼んでいます。

子どもの頃に、多くの人がお年玉やお小遣いをもらっていたことでしょう。

お年玉やお小遣いをもらったとき、大人から「お金は大切に使ってね」「ちゃんと考えて使うようにね」などと言われた人がほとんどなのではないでしょうか。

また、あなたが大人になったいま、お小遣いを渡す側になり、同じ言葉を子どもに向けて言っているのかもしれません。

子どもを育てていく過程で、お金についての正しい向き合い方を身に付けさせることは、非常に大切な項目です。

お金の管理を上手にできることや、無駄なことに使わない判断力が身についていれば、安定した生活基盤を築いていけることでしょう。

このように、生活基盤を築いていくため、生活スキルを高めるためにも、お金に関わる知識や判断力は大切であると言えます。

国内外に金融商品は溢れるほど存在し、生命保険や損害保険などもその1つです。

企業に勤めている人で、企業が保険の積み立てや資産形成を呼び掛けている場合もあり、既に何かしらの金融商品と関わっている人も多いのではないでしょうか。

役立つタイミングは、自分の収入や生活スタイル、また将来の人生設計などを考えて、加入する保険を選んだり、資産形成のプランを設計するときです。

役立つ場面は、身近なところに存在し、保険や資産形成、運用をするための情報集めや、情報の理解や判断をする場面は、いつごろにどのくらいのお金が必要なのか、またそのお金をどのように準備すれば良いのかなどによって変化します。

また、知識や判断力がが低いことがきっかけで、実態のない悪質な投資話や投資詐欺の被害にあってしまう人が後を絶ちません。

しかし、そうしたトラブルは、お金の知識を身に付けることで未然に防ぐことができます。

金融リテラシーを高めるためには、「金融経済教育」が必要と言われています。

金融リテラシーが必要な3つの理由

前文にて、「金融経済教育」が必要と言いました。

それは、金融リテラシーを育むための教育です。

国民の1人1人が、お金に関することや経済についての基礎知識を高め、日々の生活の中で、自ら学び、考え、判断し、行動できるようになることで、問題を解決する能力が育ちます。

この教育をすることで、日々を生きていく能力が高まるのです。

その結果、それぞれが経済的に自立し、より良い暮らしができるようになります。

では、金融経済教育が必要である意義や目的はどのようなことであるのか、その理由を3つに分け、それぞれご紹介していきます。

生活スキルを高める

大人になり、生活を送っていると、だいたいの人がさまざまなお金が関わる商品と関わりを持つこととなります。

資産形成、資産運用、住宅ローンや保険に加入するなど、多くの選択肢から商品を選ぶ場面が訪れます。

社会人として、経済的に自立することを目指し、豊かな暮らしを送っていくために、計画性のある資産形成と余計な支出を限りなく抑え、収支のバランスを良くするための家計管理や将来に備えた生活設計を行う必要があります。

その人それぞれの生活設計に合わせて、必要かつその人にあった商品を利用し、選択することが重要になります。

正しい選択をするために、金融関係全般の基礎知識を知り、多く存在する金融商品やサービスの情報集めと内容を理解すること、またそれらの知識や情報をもとに、正しい判断をする力を身に付ける必要があります。

このことから、金融リテラシーは大事な生活スキルと言えます。

質のいい金融商品を見定める

近年では、規制緩和が行われ、金融に関わる金融商品が多く存在するようになりました。

選択の幅が広がった結果、1つ1つの金融商品のしくみや特徴などを利用者が全て正確に把握しているという状況が難しくなっています。

金融商品に限らず、世の中に存在する商品やサービスは、消費者が正しい知識や情報を持ち、厳しく見定めてきたからこそ、企業間での商品競争が起こり、質の良い商品が増えてきたのです。

日本国民の1人1人が金融リテラシーを向上させることで、元々存在する金融商品の質の改善が行われ、より良い金融商品や金融サービスが世の中に出回ることが期待できます。

金融資産を有効活用する

日本の現金、預貯金、株式、投資などの資産などをまとめた「家計金融資産」の合計は約1,600兆円と言われています。

その大半がが預貯金で運用されているものの、預貯金では金利が低いため、それだけでは将来に向けた満足のいく資産形成は難しいのが現状です。

そのため、預貯金以外での資産形成への理解を深めることが大切になってきます。

分散投資や長期投資ができる金融商品のメリットデメリットの理解を深めることで、中長期での投資を行い、長い間、預貯金よりも金利が良く安定的に収益を得ることが可能になります。

金融リテラシー4分野15項目

さてつぎに、金融庁・金融経済教育研究会の報告書に、最低限身に付けるべき金融リテラシーを4分野15項目に分けて設定をしています。

この分野と項目を元に、2016年に調査が行われました。

これは世界的に行われ、18~79歳を対象として行われた日本の正答率は約55.6%でした。

この数字は、アメリカと比べると約10%ほど低く、ドイツやイギリスと比べると7~9%低いという結果になりました。

このことから日本は、他の国と比べて金融リテラシーが低いということが分かります。

日本人が金融リテラシーが低い理由

では、なぜ日本人は他の国と比べて、金融リテラシーが低いのでしょうか。

4分野15項目の中で、日本人の正答率が低かった項目から考えていくと答えが見えてきます。

調査結果から、日本人の正答率が低かった項目は「生活設計」と「金融・経済の基礎」という項目です。

これは、これから必要となる資金や将来的に必要になるような資金、たとえば「老後資金」や「介護資金」などの金額を把握していない、また、他社と比較などをせずに生命保険に入ったりというように、お金に対する意識が低いことがはっきり見えてきます。

日本人が資産形成に疎い理由

前文で、日本人が金融リテラシーが低い理由が判明しました。

それと同時に、日本人は資産形成に関心が低い理由も似ています。

お金に対する意識が低いということは、将来のために資産形成が必要であることを正しく理解していないということです。

近年では、メディアを通じてまで、資産形成をするべきだと訴えていますが、その情報を聞き流してしまい、自分事のように考えていないことが多いのです。

また、テレビドラマの登場人物で「株に失敗して多額の借金を作り、犯罪や自殺をしてしまった」なんていう人物がよく登場します。

そのような印象が日本人には刷り込まれていて、資産形成は怖いものだという認識のまま過ごしている人が多くいます。

そのような人は、実際に金融商品にはどのようなものが存在し、どんな特徴があるのかを理解していないため、結果的に金融リテラシーが低い状態のままになってしまうです。

金融リテラシーを高めよう

金融リテラシーが低い状態のまま、生活をただ送っていくのは将来的に非常に危険なものがあります。

ただ、どのようにして身に付ければ良いのかが分からない人も多いでしょう。

定番のものでいえば、「各種セミナーに参加する」「詳しい友人、知人に教えてもらう」「金融商品の資料を取り寄せ、読んでみる」などがあります。

どれも、お金に関して理解の深い人から情報を受け取ることができる手段ですので、入り口として取り入れてみるのも良いでしょう。

それぞれが金融リテラシーを向上させ、よりよい人生を送っていきましょう。

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