ビットコインを有名にした金融危機「キプロスショック」とは

資産運用をしているときに、気を付けなければいけないのが金融危機などの有事の事態が起きたときです。

有事のことが起きると、軒並み金融商品の価値が下落し、多くの投資家が損失をしてしまいます。

そのため、投資家は有事のときにでも市場に強い金融商品をポートフォリオとして持つことが大切になってきます。

そこでここでは、有事のときに有効と言われている仮想通貨は、実際に有事のときに強いのかどうかを解説していきます。

仮想通貨は有事のときに有効?

有事のときとは、世界的な金融危機や財政危機、ハイパーインフレ、戦争が起こったときなどのことを指します。

例えば、2008年のリーマンショック、2013年のキプロスショック、2015年のチャイナショック、2020年のコロナショックなどが有事のときにあたります。

リーマンショックのときには、さまざまな企業で新卒の内定取り消しや金融商品の大幅な下落が起きました。

このような、有事と言える状況過に、仮想通貨が役立つかもしれないと言われています。

2013年3月:キプロスショック

ビットコインが有名になったのは、2013年3月に起きた金融危機「キプロスショック」がきっかけです。

当時EUは、キプロスへの金融支援に応じたものの、支援をする条件として厳しい金融政策の実施をキプロス政府に求めました。

その条件は、キプロス国民のすべての預金に対して最大9.9%の課税をするという条件です。

銀行に預金をしているだけで、強制的に税金を徴収されてしまうため、多くの預金者たちが銀行や金融機関に殺到することとなります。

預金者が一気に多く来たため、現金を引き出せない事態に陥りました。

それにより、キプロス国民は、政府、銀行、金融機関に対して不信感を抱くようになりました。

そこで、自国の政府や金融機関よりもビットコインの方が信用できると、キプロス国民たちは資産を守るためにビットコインを買う人が増えました。

この事態がニュースとなり、EU圏を中心に資金がビットコインへ流れ始めました。

その結果、ビットコインの価値が急激に上昇しました。

このように、資産の別の保管場所として注目されていたのがビットコインです。

仮想通貨が有事に強い要因

仮想通貨が有事のときに強いとされる要因は、ふたつあります。

法定通貨のような政府や金融機関のような管理者がいない

仮想通貨は、法定通貨と異なり、政府や中央銀行といった管理者が存在しません。

そのため、預金封鎖などによる影響を全く受けず、為替取引で見られる政府の介入もありません。

つまり、キプロスショックのような事態があったとしても仮想通貨は影響を受けず、むしろ資金の保有場所として購入され、価格が上がる可能性まであります。

仮想通貨のATMは出金制限がない

キプロスショックが起きた2013年の10月に、カナダのバンクーバーに世界で初めてのビットコインATMが設置されました。

ビットコインATMとは、現金でビットコインを買うことができたり、ビットコインを売って現金に換えたりすることができる機械のことです。

日本では、六本木などに設置がされています。

また、キプロスショックが起きたキプロスにもビットコインATMが設置され、出金制限がない状態で現金を引き出せるようになりました。

コロナショックでは価値は上がらなかった

ここからは、2020年に起きたコロナショックのときに、仮想通貨はどうだったのかを見ていきましょう。

結論を先に言うと、コロナウイルスによって、ビットコインの値動きにも影響が出ました。

コロナショック前は、1BTC=100万円前後だったビットコインですが、3月12日夕方から13日にかけて40%以上下落し、最低で45万円台を記録しました。

1BTCが45万円台を記録したのは、約1年振りのことです。

このことから、キプロスショックのときには、別の資産の保管場所として注目されていましたが、コロナショックでは、保管場所としては使えないと判断されたのかもしれません。

また、仮想通貨の種類が2013年と比較して増えていて、それ以外にも資産としての選択肢がふえたことによって、キプロスショックのように一気にビットコインに資産を逃がす人が表れなかったとも考えられます。

世界情勢が読めない状態になると、円高傾向になるため円が安全な資産と捉えることもできます。

また、保有しているドル資産を売って円での支払いに備えるために結果的に円高になると捉えることもできます。

有事のときには、円を買う、金を買う、ビットコインを買うなどと、有事のときに強いとされる資産はいくつかありますが、必ずしも有事のときにその資産価値が上がっていくのかは断言できないのもまた事実です。

仮想通貨は有事のときに有効なのか?

有事が起きたときに、仮想通貨は一時的に法定通貨の代わりを担う存在になるかもしれません。

資産を守るために、キプロスの人たちはビットコインを買い、資産防衛を果たしました。

ビットコインは、決済という役割と、資産保管場所としての役割が注目されています。

そのため、仮想通貨が資産の保管場所として有効であり、預金などの銀行や金融機関が管理している場所に影響が出るような金融危機などが起こったときには、避難先として仮想通貨が有効となる可能性は十分にあると言えます。

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