イーサリアムの仕組みのひとつ「スマートコントラクト」。
イーサリアムの特徴を知るためには、必ず知っておきたい特徴のひとつです。
ここでは、スマートコントラクトの特徴とメリットについて解説していきます。
スマートコントラクトとは
スマートコントラクトとは、1990年代にコンピュータ科学者「ニック・スザボ」によって提唱されたもので、契約条件の締結や履行をプログラムによって自動で実行されるしくみのことを指します。
よく自動販売機に例えられて説明されます。
自販機は、飲み物がほしい人がお金を入れ、ボタンを押すことで商品を買うことができます。
スマートコントラクトは、このようなしくみで決められたプログラムに従って契約内容を自動で実行します。
スマートコントラクトの仕組み
スマートコントラクトは、4つのフローで構成されています。
- 契約定義
- イベントの待機
- 契約実行・価値の交換
- 支払い・精算
最初に契約条件をプログラミングします。
契約にはさまざまなものが考えられ、例えば「エスクロー取引」や「スマートプロパティ」などが考えられます。
次に、ブロックチェーン上の暗号資産の情報や、ブロックチェーン外での商品の受け取りデータを基に、事前に定義している条件と合致したときのみイベントを実行します。
イベントは、契約条件ごとに処理がされ、イーサリアムや権利の交換が行われます。
ブロックチェーン上で取引される暗号資産の場合、この時点で決済が完了します。
一方で、現物資産を交換する契約のときには、実物のチェックを行ってから取引が完了します。
スマートコントラクトのメリット
つぎに、スマートコントラクトのメリットを紹介します。
ひとつ目に挙げられるのは、信頼性です。
従来の契約や取引を行うときには、信頼を提供している仲介者を経由して実行していましたが、スマートコントラクトは第三者を挟みません。
ルールが事前に定められており、条件が満たされることで自動的にプログラムが実行されます。
また、ブロックチェーンは、データの改ざんに対する耐性が高く、セキュリティレベルが高いという特徴があります。
ふたつ目のメリットは、透明性です。
スマートコントラクトの内容、実行された取引の記録は公開される仕組みとなっており、不正が行われたときに検知しやすくなっています。
3つ目のメリットは、コスト削減です。
今までは、仲介者や第三者の介入によって手数料を支払っていました。
同時に、一連の手続きにかかる時間が短くなり、仲介者に情報を抜かれることがなくなります。
上記の3つのメリットの多くは、ブロックチェーン特有の技術によるもので、スマートコントラクトがブロックチェーン技術の可用性を高めました。
まとめ
スマートコントラクトを知ることは、ブロックチェーンを知ることにもつながり、またイーサリアムを理解することにつながります。
仮想通貨には、それぞれ特徴があり、通貨を保有することを考えているのであれば、知識として身につけておくと良いでしょう。