企業や個人事業主の取引に使われる「当座預金」とは?

銀行口座を開設するとき、一般的には普通預金の口座を開設します。

特に特別なことがなければ、普通預金を開設すること以外を経験することはないでしょう。

しかし、口座を開設するときには「当座預金」という選択肢が存在します。

この当座預金がどのようなものかを知らないという人も一定数います。

そこでここでは、当座預金について、また普通預金との違いについて解説していきます。

当座預金とは

光熱費の支払いや塾の授業料などの支払いは、基本的に毎月決まった金額を支払うこととなります。

そのときに、お金の入金方法を口座振替に設定されている人も多くいます。

この手続きを行うときに記入する預金口座振替依頼書には、「普通預金」か「当座預金」を選ぶ項目があります。

また、金融機関で振り込みの手続きをするときには、振込先口座の種目欄に「普通預金」か「当座預金」を選ぶ項目が存在します。

では、当座預金とはいったいどんな特徴があるのでしょうか。

当座預金5つの特徴

ここからは、当座預金の5つの特徴について解説していきます。

当座預金の特徴は以下の通りです。

  1. 小切手や手形の決済が可能
  2. 利息なし
  3. 自動的に貸し付けが受けられる
  4. 預金保護制度で全額保護される
  5. 口座開設に審査がある

小切手や手形の決済が可能

当座預金とは、小切手や手形での決済が可能な預金のことを指します。

ビジネスなどで多額のお金が動くときに、手元に大金を持った状態で持ち運びをするには、盗難などのリスクが伴います。

そこで、現金の代わりに使われるのが小切手や手形です。

小切手を受け取った人は、小切手の支払人欄に書かれている銀行に持っていくことで、現金を受け取れます。

また、自分が取引している銀行に持っていくことで、支払人欄に書かれている銀行に取り立てを行ってくれます。

どちらの場合においても、振出日から10日以内に銀行に持っていかなければなりません。

手形を受け取った人は、その手形に書かれている支払期日が来たタイミングに、取引銀行から現金を受け取ることができます。

また、小切手や手形を受け取った人は、そこに裏書をすることによって、自分が現金の代わりに取引先へ渡したときに、代金などの支払いをすることが可能となります。

利息なし

当座預金は普通預金と異なり利息が付きません。

低金利時代の現在では、あまり気に留めるようなことではないかもしれませんが、逆に金利が高い時代だった場合、その影響は大きいものとなります。

1,000万円を1年間預けたとき、利息がなければ利息はもちろん0円です。

また、年利0.01%であれば年間の利息は1,000円、年利6%であれば年間の利息は600,000円となります。

自動的に貸し付けが受けられる

当座貸越契約を結ぶことで、小切手や手形の決済を行うときに預金残高が足りない状態であっても、予め決められた額までを自動的に貸し付けし、不渡りを防ぎます。

不渡りとは、現金の代わりに小切手や手形を取引先に渡したにも関わらず、いざ銀行に持っていったときに残高不足により、現金化ができない状態のことを指します。

不渡りを出してしまうと、それだけで信用を失うことになりかねません。

その取引先のみならず、不渡りをしたという話が他の取引先にまで届いてしまい、そのリスクは大きいと言えます。

ビジネスを行う人は、不渡りは絶対に起きないように気を付けましょう。

預金保護制度で全額保護される

金融機関が破綻したときには、預金保険制度により、当座預金の預入金は全額保護されます。

仮に、当座預金に1億円を預け入れしていたとしても、銀行が破綻したときに1億円すべてが保護されるようになっています。

口座開設に審査がある

当座預金を開設するときは、それぞれの金融機関が定めている審査を受ける必要があります。

個人が普通預金や定期預金を開設するときには、本人確認書類を提出し、特別問題がなければ簡単に口座を開設することができます。

しかし、当座預金は、それぞれの金融機関で定めている審査を通過しなければ、口座を開設することはできません。

審査があるということは、当座預金口座を持っていることが、ある程度の信用を保証してくれるということです。

普通預金との違いとは

ここからは、普通預金口座と当座預金の違いについて解説していきます。

普通預金との違いは以下の4つです。

  • 利息がかかるかどうか
  • ATMで入金・出金ができない
  • 引き出し限度額が存在しない
  • 当座借越ができる

利息がかかるかどうか

最も大きな違いは、前期でも述べたように、当座預金は無利息であるという点です。

当座預金は、臨時金利調整法という法律により、利息をつけることを禁止されています。

ATMで入金・出金ができない

当座預金は、ATMを使って入金したり、出金したりすることができません。

引き出しをする場合には、小切手や手形、口座振替によって行われます。

預け入れの場合には、当座預金入金帳が必要となります。

なお、入金・出金をするときに手数料はかかりません。

引き出し限度額が存在しない

普通預金の場合、1日に引き出せる金額上限が個人の場合で100万円、法人の場合で1,000万円と決まっています。

一方、当座預金は引き出しのときの限度額が決まっておらず、大きな金額が動く商取引に適しています。

当座借越ができる

当座預金を開設するときには、当座借越契約を締結することで、借越限度額を設定できます。

これを設定することにより、引き出しを行うときに預金残高が不足している状態であっても、予め設定した限度額の範囲内であれば、手続きいらずで金融機関から借り入れをすることができます。

このとき、一時的に残高がマイナスで記載されますが、入金をした段階で借り入れ分が自動的に返済される仕組みとなっています。

まとめ

普段利用することのない人は、当座預金がどのようなものなのかを知らないまま生活をしている事ことでしょう。

しかし、今後法人を立てて、ビジネスを展開していく予定のある人は、ここで紹介した内容は最低限理解しておくことをオススメします。

当座預金ならではのメリット、特徴が存在するため、今後商取引を頻繁に行うことが想定される場合には、当座預金口座の開設を検討すると良いでしょう。

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