㉙関税とは?種類や基礎知識を知ろう

あなたは、税金のひとつでもある関税について正しく理解していますか?

誰もが、小学校の頃の社会の授業で、関税について学んでいるはずですが、ほとんどその内容を覚えていないという人も多いのではないでしょうか。

また、最近ではアメリカのトランプ大統領の米中貿易戦争で話題となっています。

少し前であれば、関税といえばTPPを連想する人がほとんどだったでしょう。

そこで今回は、海外との貿易の話題で常に関係してくる関税についての基礎的な知識とその種類について学んでいきましょう。

関税とは?

関税とは、輸入品に課せられる税金のことです。

外国で作られた商品などが日本に入ってくるときにかかる税金です。

その役目は、安い外国製品から国産品を守るためです。

これはどういうことかというと、安い外国製品を仕入れたままの価格で販売をしてしまうと、消費者は高い国産品を買わなくなります。

そこで国産品を守るために、外国の製品に税金をかけて、価格を高くしています。

たとえば、日本のお米は高いとされていますが、アメリカのお米は非常に安いのです。

その、安いアメリカのお米を日本に輸入し、安い価格で販売をすると、日本のお米の生産者にとっては非常に苦しくなります。

そうならないように、輸入品に税金をかけることで、国内外産の差を無くしているのです。

『甘くておいしい日本のお米5kg2000円』
『そこそこおいしい外国のお米5kg1500円』

たとえば、あなたがお米をスーパーに買いに行ったときに、このような2つの選択肢があった場合、どちらを選びますか?

お財布のことを考えると、外国のお米を選ぶという人も少なくないでしょう。

「お米はやっぱり国産がいい!」、「そもそも食品は国産のものが好き」、「海外のものは品質が少し心配」などの考えがない限りは、より安い方を選択する人が多い傾向にあります。

また、500円程度の差であれば少し高いが国産を選ぶと負いう人もいるでしょう。

しかし、実際関税がなければ、外国のお米はもっと安いのです。

『甘くておいしい日本のお米5kg2000円』
『関税ありのそこそこおいしい外国のお米5kg1500円』
『関税なしのそこそこおいしい外国のお米5kg1000円』

※数字は分りやすく設定しているので、本来の価格とは違います。(米とかけて※を使っているわけではないです・・・。)

もし、上記のように、1000円でお米が買えるとしたら多くの人は1000円の外国のお米を選ぶことでしょう。

このように、価格が安くなりすぎると、日本の製品が売れなくなってしまうため、関税が存在するのです。

関税の種類

関税の中にもいくつか種類があります。

その種類にはどのようなものが存在するのかをご紹介していきます。

法律に基づいて定められている税率

このような税率を【国定税率】といいます。

日本では、【関税定率法】と【関税暫定措置法】という2つの法律を元に、国定税率が決められています。

関税定率法は、【基本税率】によって決められています。

また、【関税暫定措置法】は、なにかしらの事情で、基本税率になりがたいとき、基本税率に代わる【暫定税率】が決められています。

さらに、開発途上国や特定の地域が原産品である輸入品について適用される【特恵税率】があります。

また、通常の税率よりも低い特徴があります。

条約に基づいて定められている税率

【協定税率】というものがあり、これはWTO(世界貿易機関)の加盟国を原産地としたもの、FTA、EPAにおいて2国間協定を結んでいる国からの輸入品に適用されます。

関税率表と形態

つぎに、関税の関税率表と形態について解説していきます。

関税率表

日本の関税率は、関税定率法などによって決められています。

国際的には、HS(国際統一商品分類)があり、国際貿易となるすべての商品が全て把握されている6桁の数字で表すことが可能な項目があります。

5025号から構成され、21部、97類、1,220項にまとめられます。

税率は、原産国や種類、加工されているかどうかや素材などによって変わってきます。

適用される税率に優先順位が存在し、特恵→協定→暫定→基本の順となっています。

形態

1.無税品と有税品

モノによっては、税がかからないモノもあります。

それを【有税品】と【無税品】と呼びます。

無税品には、写真用のフィルム、ゴムタイヤ、鉄鉱石、綿花、コーヒー豆などがあり、全体の約35%ほど存在します。

2.税率の形態

・従価税

日本で最も一般的な形態がこれです。

メリットは、輸入品の価格によって負担が比例し、価格変動にも対応できるインフレに適しているというところです。

デメリットは、輸入品の正しい価格を把握するのが難しく、価格が安いほど金額が低くなります。

・従量税

輸入品の個数や容積、重量などの数量を基準とした形態です。

価格の高低が影響しない特徴があります。

物価に変動があったとき、負担のつり合いがとれない場合があるというデメリットが存在します。

・混合税

従価税と従量税が合わさったものがこれです。

選択税と併用税の2つがあります。

選択税は、1つの商品の従価税と従量税で税額の高い方を選びます。

課税価格が高いと従価税が、低い場合は従量税が適用されます。

関税は保護貿易政策の1つ

関税についてカンタンにご紹介してきました。

消費する側からすれば、関税がなければ、輸入品を安く買うことができるので、メリットを感じるかもしれませんが、その結果、日本の産業が弱ってしまうことは、日本の経済としての視点で見れば、良いことではありません。

中には、安く外国産のモノを販売していきたい国は、関税を下げる、もしくは無くすことを望んでいます。

しかし、農家や国内産業を守りたいという国は、この要求をカンタンに受け入れることはできないのです。

また、関税は保護貿易政策の1つです。

保護貿易については、また別の記事にてご紹介します。

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