㊵株式会社の1つの目標!「上場」の証券会社別の条件とは

株式会社を経営している人やそこで働く人のひとつの目標として掲げるのが、【上場】です。

会社を上場することで受けることのできるメリットを狙って、目標とする会社がほとんどですが、上場するときの条件は証券取引所ごとに変わってきます。

その条件を知らないまま、目標として定めていても、何を目指せばいいのかが具体的に分からず、回り道をしてしまうことでしょう。

そうなってしまうと時間やコストがかかり、思い描いているような経営ができなくなってしまいます。

そうならないためにも、各所の条件は知っておく必要があります。

そこで今回は、上場の基本的な知識をお伝えするとともに、上場する前に押さえておくべきことや、各所の条件についてご紹介していきます。

上場とは

証券取引所で株式が売り買いされるようになる状態を「上場」、その株式を発行している企業を「上場会社」と呼びます。

株式を上場させることで、その株式を買う人が出てくるので、投資家からお金を集めることができるようになります。

また、上場をきっかけに、会社を世間に知ってもらうことができ、尚且つ認められれようになるため、今後のビジネスがやりやすくなったりもします。

しかし上場には、一定の基準があり、それをクリアする必要があります。

それをクリアできた会社が、さまざまな投資家に株式を買ってもらえるようになります。

では、上場をするための基準にはどのようなものがあるのでしょうか。

それは、株式単位数、時価総額、株主数、事業継続年数、利益額などが基準になります。

このような基準を満たしていることが信用につながり、投資家が安心して売買をするようになるのです。

また、冒頭でも触れたように、この上場の基準は取引所によって違います。

名古屋の証券取引所では、上場が一部と二部に分かれており、東京ではそこにマザーズもあります。

一部の方が審査が厳しく、上場を目指す場合の多くは、まず二部から目指します。

二部に上場できた後に、一部上場を目指すのが一般的です。

また、上場をした場合は、仮に経営が赤字だとしても、その経営状態などの情報を広く公開しなくてはいけません。

これは、株式を買う投資家たちは、その企業の経営がしっかりしているのかを知ってから購入を考えるからです。

また、株式を保有しているすべての株主は、その企業の経営のやり方に対し、意見をいうことができます。

株主総会という言葉を耳にしたことがある人もいるかと思いますが、まさにこれがその場なのです。

上場したことで、多くの人に株式を買ってもらえることは、同時にさまざまな人から意見を受けるようになることでもあります。

上場前に押さえておくべきこと

ではつぎに、会社を上場させる前に押さえておいた方が良いと言われている、ポイントを2つほどご紹介します。

パブリックカンパニーになる

パブリックカンパニーとは、株式を公開した会社のことを意味します。

不特定多数の投資家たちがカンタンに株主として会社を所有できるため、会社の社会的存在が上場前よりも強くなることから、このような表現をするようになりました。

株式が上場する前は、基本的に経営者の判断によって事業を進めていけますが、上場をすることでパブリックカンパニーになるため、経営者の決断だけで、すべてを進めていけるわけではなくなります。

基本的に、株主は長期的な黒字経営や企業価値が上がることを望んでいるため、そのために事業を進め続ける必要があります。

また、パブリックカンパニーになることで、知名度が上がるため、資金調達がしやすくなります。

そのため、事業のスピードアップが狙えますが、同時にそれに対するリスクがあることも理解しておくと良いでしょう。

市場を決める

株式を上場するときに、市場を決める必要があります。

その市場はさまざま存在し、また条件も違います。

日本最大の市場は、東京証券取引所(東証)ですが、上場するための基準が厳しいため、中小企業の場合、上場するのに苦戦を強いられます。

自分の会社がどの市場で上場をするのかを、各市場の特徴を知った上で決めていくと良いでしょう。

証券取引所によって条件が変わる

それではここで、6つの市場の上場の条件について紹介していきます。

東京証券取引所

日本最大の株式市場で、大手企業と呼ばれるところのほとんどがここに上場しています。

一部、二部、マザーズの3段階の市場が存在します。

それぞれの条件は以下の通りです。

一部

  • 株主数:2,200人を超えている
  • 流通株式:2万単位を超えている
  • 上場時価総額:250億円を超えている
  • 純資産額:連結純資産の額が10億円を超えていて、かつ単体純資産の額がマイナスでないこと
  • 利益の額:AまたはBに適合すること

A.直近2年間の利益の総額が5億円を超えている

B.時価総額が500億円を超えている(直近1 年間の売上高が100 億円未満である場合を除く)

二部

  • 株主数:800人を超えている
  • 流通株式:4,000単位を超えている
  • 上場時価総額:20億円を超えている
  • 純資産額:東証一部と同様
  • 利益の額:東証一部と同様

マザーズ

  • 株主数:200人を超えている(上場時までに500単位以上の公募を行う)
  • 流通株式:2,000単位を超えている
  • 上場時価総額:10億円を超えている
  • 純資産額:条件なし
  • 利益の額: 条件なし

札幌証券取引所

主に北海道に本社を構えている企業が上場する市場です。

  • 株主数:300人を超えている
  • 流通株式:上場時の流通株式数が2,000単位を超えていて、かつ上場株式数の25%を超えている
  • 上場時価総額:10億円を超えている
  • 純資産額:3億円を超えている
  • 利益の額:直近1年間の経常利益が5,000万円を超えている

名古屋証券取引所

主に愛知県やその周辺に本社を構えている企業が上場する市場です。

一部

  • 株主数:2,200人を超えている
  • 流通株式:2万単位を超えていて、かつ流通株式比率35%を超えている
  • 上場時価総額:250億円を超えている
  • 純資産額:連結純資産の額が10億円を超えている
  • 利益の額:直近2年間の総額が5億円を超えている、または時価総額が500億円を超えている

二部

  • 株主数:300人を超えている
  • 流通株式:2,000単位を超えている、かつ上場株式数の25%を超えている
  • 上場時価総額:10億円を超えている
  • 純資産額:連結純資産の額が3億円を超えている
  • 利益の額:直近1年間での総額が1億円を超えている、または時価総額が500億円を超えている

福岡証券取引所

主に福岡県や九州地方に本社を構えている企業が上場する市場です。

  • 株主数:300人を超えている
  • 流通株式:2,000単位を超えていて、なおかつ上場株式数の25%を超えている
  • 上場時価総額:10億円を超えている
  • 純資産額:連結純資産の額が3億円を超えている
  • 利益の額:直近の1年間で5,000万円を超えている

TMP

TOKYO PRO Market(トウキョウプロマーケット)の略語です。

東証グループとロンドンの証券取引所が作った株式市場です。

主にプロの投資家を対象とした市場です。

この市場には、形式的な基準が存在しません。

しかし、2008年の金融商品取引法改正によって設けられたJ-Adviser制度を取り入れています。

その制度は、以下の通りです。

・上場を申請する人が、東証の市場の評価に危害を与えず、東証に上場するに相応しい会社であること

・新たに上場を申請する人が、事業を公正かつ忠実に行っていること

・新たに上場を申請する人が、コーポレート・ガバナンスや内部管理体制が、、企業の規模や成熟度などにより整備され、正しく機能していること

・新たに上場を申請する人が、企業内容、リスク情報などの開示を正しくに行い、この特例に基づく開示義務を行える状態を整えていること

・反社会的勢力との関係を持っていないことと、そのほかの公益、または投資者保護の目線から東証が必要と認める事項

ジャスダック

ベンチャーや中小企業が中心の市場です。

革新性、信頼性、地域性、国際性をコンセプトに、新興市場と言われています。

また、ベンチャーのみならず、有名な企業もこの市場に名前を連ねています。

  • 株主数:200人を超えている
  • 流通株式時価総額:5億円を超えている
  • 純資産額:連結純資産が2億円を超えている
  • 利益の額:AまたはBに適合すること

A. 直近の1年間の利益が1億円を超えている

B.時価総額が50億円を超えている

上場をひとつの目標に

この記事を通して、上場をしようと考えている人は、各所の条件が把握することができたかと思います。

これを元に、『いつまでにここまでの数値をクリアする』という逆算の目標を立てることで、上場を現実のものにしていくと良いでしょう。

必ずしも、株式会社であれば上場しなくてはいけないわけではありませんが、ひとつの目標として掲げるには目安になりやすい到達点だと思います。

上場を視野に入れていなかった企業でも、これを機に目標に追加してみてもいいかもしれません。

また、資産運用をしている人であれば、自分が投資する企業が上昇するまでには、このような条件をクリアしているのだと理解することもでき、その企業の理解度も上がることでしょう。

関連記事を載せておきますので、参考までに読んでみてください。

https://www.frichquest.com/?p=1313

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